つい先日、同じ研究室のSさんと「日本の国債はデフォルトするか?」
ということで議論になった。
僕は
「国債がデフォルトするのは近いぞ!
そうしたらハイパーインフレで日本の経済は壊滅だ!」
という感じでわめいたのだが、
Sさんは逆に、冷静に
「国債はデフォルトしない。
国債がデフォルトするときは長期金利が上がるなどの兆候が
みられるはずだが、それがいまのところないじゃないか」
と反論。
しかし僕は
「いずれ日本国民の資産を国債を上回ってしまうから
そうなったら国債の買い手がいなくなって、国債は暴落する!」
と吠えた。
しかし、Sさんは
「原理的には国債の買い手がつかないことはない。
何故なら日銀がお金を刷りさえすればいくらでも国債を
買い取ることが可能だからだ」
という反論。
その後もいやそんなことない、いやそうなんだ等々
押し問答を繰り返したが、お互いに合意にはいたらず。
国債は日銀がお金を刷ればいいんだからいくらでも買い取れるというのが
どうにも納得できず、
直感的に「お金を刷りさえすればいい」というのはおかしい気がするのだが、
でも、買い取るためのお金を生み出せるのだから
確かにそれは正しいのではないかとも思うようになった。
この動画の森永卓郎側の主張と同じ。
これはいわゆる「リフレ派」の議論だと思う。
日銀がお金を刷ればいくらでも国債を買うことができて、
お金が市場に溢れればインフレになる。
インフレになれば景気は回復するというのが
リフレ派の主張だと思う。
確かに、バーナンキの背理法を持ち出されると、
お金を刷って国債を買いまくればインフレが起きるというのは
確かなように思われる。
もしインフレしなかったら、たくさん刷ったお金で
世界中の土地や金目の物を買いまくればいいというのもわかる。
けれど、インフレが起きたとしても、
インフレを適切な程度に制御できるようには思われない。
それから物価がインフレになることと、景気が回復することの間に
「インフレ→景気回復」という因果関係があるように思われない。
結局未だにそのあたりのことが納得できていない。
Sさんは経済学部の出身で、
自分は経済の勉強をほとんどしていなかったので、
きちんと経済学をやったSさんからは
「一度、きちんとしたマクロ経済学の教科書を読んだ方がいいよ」
と言われてしまった。
口惜しいのでMankiwのMacroeconomicsをぽちりました。
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