東のエデンの劇場版1作目(The King of Eden)を
何の予備知識もなくみたわけだけど、
それでも十分に楽しめたし、ストーリーについていけないということはなかった。
そういう視聴者も想定して作られているのであろうか?
まず驚いたのが、伝統的な作画の絵とCGを使った3Dの絵が
かなりシームレスになっていたこと。
エヴァ破だと、そういう視点で見ていなくても
「ああ、ここはCG使っているなぁ」という感想が
自然と立ち上がってきてしまったけれど、
今回はそういう感想が立ち上がる頻度がすごくすくなかった。
それからガラスに映ったこちら側の景色とガラスの向こうの景色の
繊細な表現が非常にリアルで、しかも印象的だった。
あの繊細さはいままでのガラスの表現を凌駕していると思うし、
単にリアルなわけではなくて、実写よりもロマンティックになっている。
その他、門外漢なので詳しくわからないけど、
映像表現としてエヴァ破やサマーウォーズの上をいっていると思った。
それから、作品の中身についてだけど、
あの世界観は好きだし、プロットも違和感を感じなかった。
サマーウォーズだと観ていていろいろと突っ込みたくなってしまって、
そのせいで作品の中に没入できなかったのだけど、
今回の作品はテレビシリーズを知らないのにも関わらず、
没入できたし、気に入った。
帰ってきてからYouTubeでテレビシリーズを全部見てしまった。
それで再び驚いた。
あの映像は地上波でやってるテレビのアニメーションの質としては
あり得ないほど上質なものになっている。
あれはテレビ規模ではなくて、
映画規模の予算があってはじめて成立する映像のクオリティーだと思う。
それが全話に渡ってそのクオリティーが維持されている。
すごい作品だと思った。
それからテレビシリーズをみてわかったのだけど、
テレビシリーズと今回の映画はある種の円環構造になっていて、
面白い仕掛けになっていると思う。
原作なしでああいう知的に面白いシナリオのアニメ作品としては、
エヴァ以来のすごい作品なのではないかと思ってしまった。
劇場版2作目(1月の公開予定が3月に延期)が楽しみ。
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