ほぼ1か月前にブログで、1ドル120円まで行くんじゃないかと書いたけど、
実際に1ドル120円まで行った。
どこまで進むかなぁ。
140円はなさそうだけど、130円はいくのかも。
問題は、このトレンドがどの程度の期間続くかで、
もし、これが10年ぐらいのトレンドになるのなら、
海外移転した日本の製造業も日本に戻ってくるかもしれない。
製造業が戻ってくるかどうかは、どの程度このトレンドが確実か、
その不確実性によって変わってくるだろう。
また円高に戻るかもしれないし、よくわからない、
という不確実性が高いと、企業の判断は鈍り、
製造業が戻ってくるのはだいぶ先になる。
あまり根拠もなく書くけど、もし120円が定着したら、
国内で作って海外に出すほうが、儲かるのではないか。
そうなったら合理的な判断をする(はずの)国内メーカーは
日本に回帰するのは必至だと思う。
ただ、そういう判断をしたとしても、
日本は人口減少社会であり、超高齢化社会であり、
若者ないしは労働者が不足している社会であり、
日本でものを作ろうと思っても人手不足に
悩まされるはず。
少子高齢化による労働力不足という1,2年では解消できない
問題に対して、どういう反応をするのか。
ひとつは、やはり日本への回帰はやめましょうとなるのか、
もうひとつは、じゃあ移民を入れましょうとなるのか。
移民を入れるとしたら、2030年ごろには、他の欧米先進国と同様に、
移民問題で頭を悩ますようになり、
テロの恐怖を身近に感じるようになる国になっているのかもしれない。
この円安は、TPPの導入に対しては追い風になるはずだ。
関税が0になって、安く入ってこようとしても、
為替が別の障壁になってくれる。
1985年のプラザ合意以降、日本は内需主導型に転換して、
日本でガラパゴス化していき、それで成長してきた。
逆にいうと、それ以前は、輸出でお金を稼いでいた。
(前川レポート、日米構造協議)
もしかしたら、いまは内需主導から外需主導に転換する好機なのかもしれない。
逆の流れに転じようとしている隣国・中国とは対照的に。
品質は問題なく世界へ通用するレベルなので、
(超高品質のものもあれば、ほどほどもあると思うけど、
安くても誰も買わないレベルのものはない)
円安という武器を引っ提げて、外に出ていって、
そうして生き延びる、この国のもしかしたら最後のチャンスなのかもしれない。
もちろん、この円安トレンドがどのあたりで収束するのかによるけど。