退院してすでに4週間経つ。
一時期は、短時間ながら出社して、
電車とバスと徒歩で出勤するのは時間がかかるけど悪くないよなんて
うそぶいたりもしていたが、
また家からでられない状態に戻ってしまった。
ぼんやりと昔のことを振り返っていたら、
ああやっぱりあの生活はもう無理だなと漠然と感じた。
心のどこかで、「あの生活をまたやろうと思えばやれる」と思っていたけど、
断崖絶壁に立って足がすくむような恐ろしさを自覚した。
体とともに心がどうなるか、
自分の事だけれども推移を見守る他ない。
息子と娘はすくすくと育っていて、嫁が一騎当千で家事も育児もやっている。
息子は4月から幼稚園生である。
いっぱしに口をきくし、持ち上げると重いし、飛びつかれるとイタイ。
それでもおねしょをするので、夜中に起こして強制的におしっこをさせて
おねしょ予防をしている。
たぶんこういうのを、かわいい盛りというんだろうな。
そんでもって、あっという間に小学生にあがって、
高学年になったら友だちと遊びにいくようになっちゃって、
中学生になったらだんだん反抗期になって、
高校生になったら家は飯喰って寝る場所になって、
大学生になったら家に寄り付かなくなるんじゃなかろうか。(本人談)
きっとあっという間だ。
子どもが育つまでにはまだずいぶんかかると、
どちらかというと大変だなあといった感覚で
思ってしまいそうになるけど、
子どもといられる時間は思ってるほどは長くないのだろう。
無邪気に甘えてくれる時期はさらに短い。
隠居したじいさんみたいになっている場合ではないということ。