フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode

The Destination is unknown. The Journey is the Reward.
Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

規則正しく容赦なく

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何故だかライヒの音楽を思い出し、iPhoneのYouTubeで探したら
Music for 18 musiciansが簡単にヒットして、
見始めたらあらためてこの音楽はすごいと思い、
iTMSで'98のアルバムを購入して
すがるような気持ちで聞いている。

過剰なリフレインは拒絶したくなるほどなのに、
こちらのためらいや迷いを全く無視して
迷いのないスピードで体の細胞の隙間に入り込んくる。
規則正しく容赦なく。

ライヒの音楽はひたすら何かの予感に満ちていて、
その予感は絶えず変化しながら持続している。

生きている感じもそんな感じだと思った。
ずっと続いているのは予感で、
その予感は当たったり外れたりして、
当たっても当たらなくてもその次の予感はためらわず生まれていて、
当たっても当たらなくてもその予感はまったく毀損されず、顧みられない。

その予感に、
反応したり、反応できなかったり、反応しなかったり、して生きている。

予感はともかくニュートリノのようにただただ自分を通過していく。

予感だけが顔を上げさせ前を向かせている。
体はそれに反応しているのかいないのかわからないけど、
勝手に振る舞っているだけだと思う。

確か夏あたりに心が折れて、
それからずっとぼきぼきと折れ続けている。

いよいよやばくなったら逃げればいいやと思っていて、
いよいよそういう時期が迫ってきたのだけど、
実は非常口なんてないということに薄々気付き始めていて、
いまそのことを手探りで調べている。
なかなか確信が持てなくて、
そもそももしそれが本当だったら本当に困るので
心の底では手探りで非常口を探しているのかも知れない。

今の自分をどうにかできるのは、
実は当の自分しかいないことに愕然としている。
なにか、何を恃みとしていたのだろうか。

ライヒの過剰なリフレインは時間にも似ている。
あわあわと何も決意できなくても、
しようと思っていることを実行にうつせずにまごまごしていても
容赦なく時間は未来から過去へ流れていく。
何とも反応しないニュートリノみたいに。

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