うちが資本金の一部を出資している会社の総会だった。
他の出資者たちもあつまって、議長が決算書を読みあげるのを聞いて、
異議ありませんか?と聞かれたら異議なしと答えて、
ようはそれだけの会。
その後、お弁当が出されて、それを食べながらの懇親会。
いくつかの話題のあとにゴルフの話題がでてきて、
どこそこのゴルフ場へ行ったとか、
スコアはいくつで90を超えるのが難しかったとか
そういう門外漢にはぴんとこないけれど、
ゴルフをやっている人にとっては当たり前なのだろう会話になった。
他の人達で盛り上がっているので、
自分はへぇとかほぉとかかすかに相槌を打ちながら聞いていて、
そうしたら
「野澤社長もそろそろゴルフを始められた方がいいんじゃないですか?
早ければ早いほど有利ですよ」
と隣の人に話を振られた。
その場は「あ、早い方が有利ですかぁ。そうですよねぇー。」と
返答しておいたけれど、いろいろと考えてしまった。
そういう人生か!
ゴルフを一緒にプレイすることで、
親睦を深めたりするのか!
そういう風にオレの人生はなる可能性があるのか!
ゴルフの話題を聞きながらぼんやりと気づいてはいたけれど、
もろにそうして話題を振られたのでショーゲキを受けてしまった。
ゴルフをして親睦を深めると言うのは、
よく聞くけれど、それは世界的な風習なのだろうか?
偉い人、すなわちゴルフが趣味、っていう固定概念は
普遍的なものなのだろうか?
よく考えたら、うちの親父はゴルフをしに
休みの日にでかけていったということがないので、
たぶん、オレもそうすることはないだろう。
でも、一度ぐらいは体験してみたい気がする。
ゴルフ場に行って、おじさんたちとゴルフに興じて、
終わったらビールで喉を潤して、
そうしてそこで交わされる会話がどんなものなのか、
なんとなく想像はつくけれど、
実際に目の当たりにしてみたい気もする。