フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode

The Destination is unknown. The Journey is the Reward.
Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

Parents unknown

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親知らず。

左上の一本は完全に生えきっている。
ただし、方向がすこし変。

残りの3本のうち、下の2本はしばらく前から、
もうかれこれ1年近くは中途半端な状態で生えている。
最近、左下の親知らずは尖っているところが歯茎から飛び出してきていて、
右下の親知らずは歯茎の下に確実に生えているのだけど
歯茎を突き破る気配がなく、
前の方がかすかにめくれているような感じで歯が見えている。

右上の親知らずは生えてこないなと思っていたら、
ちょっと生えていた。
歯茎を突き破って尖ったさきっちょがちょろっと見えている。
猛烈な追い上げだ。
下の二本より先に生え終わるかもしれない。

下の二本は少し前までよく炎症を起こしていたけど、
最近はブラッシングに気を配り、体調も比較的良好なので、
あまり炎症は起こらない。

それにしても、
26歳にもなって歯が生えるんだなぁ、と。

まあ、親知らずだからこれぐらいの年で生えるのはわかるのだけど、
歯が生えるっていうのはすなわち、身体が成長しているっていうわけで、
26歳の身体が”成長”しているっていうのは、
なんだか不思議な感じ。
そういえば、最近、身長が伸びた気がしたことがあったけど
あれって、気のせいではなくてほんとにほんとだったのかしら。
第三次性徴?(んなもんはないし、性は関係ない)

うちの親父はいつごろ親知らずが生えたのだろう?
今度聞いてみよー、どうせ覚えてないだろうが。

もし、親父がその頃からブログを書いていて、
親知らずに関する記事をこうやって書いていたら、
検索することでそういう記事を見つけて、
それがいつぐらいだったかわかる。

それでふと、オレのこのブログがあと50年ぐらいウェブ上に残っていて、
それを自分に子供ができて、そいつが読む日がくるのだろうか?
と思った。
さらには孫やひ孫ができて、やっぱりそいつらがいつかこれを
読んだとしたら?

そういう事態は未だかつてなかったことだろう。間違いなく。
そもそも日記なんていうのは人に見せないものだったし、
まめに書く人は少なかったし、
仮にいてもそれが次の世代に引き継がれることはあまりなかったはずだ。

ウェブ上で書かれる日記と日記帳に書く日記は
人に見せることを前提としているかしていないか、という点で、
決定的にことなるわけだけど、
ライフログとしての性質はどちらも持っているわけだし、
何かを伝えるという意味では前者の方が優位だろう。

前の世代のこれだけ鮮明なログが読めるというのは、
すごいことじゃないか?
親父が若かった頃の写真なんか見て、
あー、昔はこれぐらいは髪の毛あったんだ、とか、
いかにもその時代を感じさせる服だとか、
当時の親父だとか越谷の風景だとかを、
なんとなく忍ぶことができる。
でも、ブログが読めればそれとは比較にならない生々しさで、
当時のその人にアクセスすることができる。

オレの場合だと2001年の時点から日記が残っている。
はっきりいって恥ずかしすぎる代物なのだが、
それでも晒している。
2001年だと、ええと、18歳か。
ひとことひとことが幼稚すぎて死にたくなる。

まあでも、一握りの芥川賞とかとる人は置いておけば、
平均的な高校生というのはこういうものだろうとも思う。

自分の子供が18歳になって、こういうのを読んで、
あるいは26歳になってまさにこのエントリーを読んだとして、
それは、どういう変化をその子供に起こすだろう?
それは2001年に18歳の浪人生だった他人の日記、
あるいは伝記などのノンフィクションを読むのとは
幾分異なったものを与えるだろう。

もしかしたら、
「へー、お父さん馬鹿だったんだね。ぎゃははー」
で済むかもしれないけど、
多感な子供であれば確実にもっと強烈な影響を与えるはずだ。
だって、やっぱし肉親だし。
そうしたら、その子はどんな風に成長するのだろうか?
そういうことを想像するのは面白い。

そうして、そのようなログが1世代、2世代と蓄積していって、
自分のひいひいひいひいひいおじいちゃんのログが読めるころになったら、
それはいまとは本質的に異なった生活・文化・世界観・人間観に
なるのではあるまいか。

ウェブの誕生は産業革命に匹敵するほどの革命だ、
と個人的には思っているけど、
実はそれ以上に人類史上の歴史的な転換点がいまなのかもしれない。

というようなことを、
風呂場で親知らずをぐりぐりと触りながら考えていた。

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