先月の終わり頃、新しいコートを買った。
そのすぐまえに風邪を引いて治ったばかりで、
奥さんに
「こんな寒いコート着てるから風邪ひくんだよ!新しいの買いなさい!」
と凄まれて、渋々と新しいコートを買った。
それがこれ。
南極に行けそうなので、南極1号と名付けた。
(このコートを抱いてあれこれするわけではない)
当初は、
「それまで着ていた中華人民共和国風コート(毛沢東リスペクト)だって、
そんなに悪いコートじゃないのに・・・
貧乏学生にこんな高い買い物をさせやがってー」
と無理矢理買わされたことをうらめしく思っていたのだが、
着てみてびっくり、
「この世にはこんなにあったかいコートがあったのかー!」
とあっさり改心したのであった。
ほんとびっくりした。
このコートが覆っている部分と覆っていない部分で明らかな温度差を感じ、
覆っていない部分を"寒い"と認識できた。
それまで着ていた別のコートの時は寒いと思わなかったのにである。
前のコートは全身が寒いので、その結果体はそれが普通なんだと思って、
「寒いぞ!」と認識させなかった。
ところが、南極1号を着ると、"暖かい"部分ができる。
その結果、そこが参照点になって、それに比較して"寒い"部分が生じ、
それを認識できるようになったのであると推察される。
それにしても、暖かいのである。
あたたたかい、と「た」を一つ増やしたくなるほどに。
だから、もう少し春が来るのは先でもいいです。