薬指の長い人は経済的に成功する、ケンブリッジ大が研究発表 - technobahn
もとの論文はこれ。
PNAS:Second-to-fourth digit ratio predicts success among high-frequency financial traders
アブストラクトのみアクセス可能。
technobahnの紹介記事は、かなり誇張して書いている。
誇張というか、都合良く誤解して書いているようにも見える。
もとの論文には経済的に成功する、とは書いていない。
機敏な判断を下すのがうまい、という感じ。
それから、薬指が長いというのは厳密ではない。
男性のほとんどは薬指の方が長い。
たくさんの男性の人差し指と薬指の長さを測って、
その中で"相対的に"薬指が長い、という意味。
この人差し指と薬指の比と認知機能との関係は
"忌むべき骨相学"と非難される向きもあるようだが、
それなりに正当性も示されているらしい。
人差し指と薬指の比のことを2D:4Dと呼ぶらしい。
wikipedia曰く、
男性だと人差し指は薬指より短い傾向があり、
女性だと両者は同じか、わずかに薬指の方がながい傾向があるそうだ。
このように、形質が男女で異なることを「sexually dimorphic」というらしい。
この指の長さの差は、胎児期のホルモンバランスが影響を与えていることは
かなり確からしい。
PNASの論文だと、
手をコピー機にかけて、指の付け根のシワから指の先までの長さを測り、
比を計算したとのこと。
すべて右手。
自分の手を見る限り、人差し指と中指の長さはほとんど変わらない。
論文でも、2D:4Dが0.9から1.02までしか提示されていないから、
かなり微妙な差なのだろう。
この論文の著者たちが主張したかったことは、
といことで、
経済学だと、市場は合理的な解を実現していると考えられているけど、
合理的な期待値よりは生物学的な特徴に左右されているかもしれないよ、
ということ。
下の記事はかなりまともにこの論文を解説している。
市場は合理的か:「株トレーダーは男性ホルモンで動く」研究 | WIRED VISION