朝、会場に行って何食わぬ顔で会場内を物色する。
く、くそう!
すべての部屋の入り口に、係員が立っていやがる!
あきらめて当日参加の申し込みをした。
まあでもそれはいい。
問題はこれだ。
14,000円がこれに化けたとでも言うのかああああ
かさばりすぎ。
* * *
午前に「Rによるデータマイニング入門」というワークショップを聞き、
午後に乱数生成課題に関するワークショップに参加した。
Rというフリーの統計解析ソフトのことは知っていたけど、
Octaveを試したり、Matlabを試したりするので精一杯だったので、
まだ使ったことはない。
で、今回のRのワークショップでかなり使ってみようかなという気になった。
R-Tips セットアップ
きちんとMac版もある。
本当は基本的な統計処理の話を聞きたかったんだけど、
データマイニングがテーマということで
SOMやベイジアン的なルール探索の方法などが扱われた。
しかし、SOMができるのか!と驚いた。
SOMってMatlabでも別にtoolbox買わないとできないんじゃない?
実はRってすごいんじゃない?
話を聞いていてわかったのは、心理学科のような心理学専門のコースには
「心理統計」という科目があるということ。
そこで、心理学で用いられる統計理論とそれを行うための
ソフトウェアの扱い方を学ぶらしい。
なんと!
心理統計はからきしだめなので、
そういう授業にもぐりに行った方が効率よく勉強できるかもしれない。
そういう授業で使われているのは大抵SPSSというソフトであるという。
SPSSも名前だけ知っていて使ったことはない。
RはフリーソフトだがSPSSは商用ソフトでけっこう高価らしい。
討論者の一人が、
「教授会で心理統計の授業では
SPSSはやめてRを使いましょうと提案するのだが、
教授陣がSPSSしか使えないという理由で却下されてしまう」
ということを話していた。
また、
「Rはオブジェクト指向の現代的なプログラム言語であるのに、
SPSSはオブジェクト指向であるどころか構造化言語ですらないのに、
いまだに圧倒的にシェアがナンバーワン」
という内容のことを言っていた。
そうなのか。がんばれR。負けるなR。
Octaveでもある程度統計検定の関数は備えている。
GNU Octave: 25.2 検定
T検定、F検定、χ自乗検定、コルモゴロフ-スミルノフ検定、
ANOVA、U検定、ウェルチ検定など。
でも、いまいちOctaveのこれらの統計検定関数はあぶなっかしい、気がする。
でも、Rはもともとが統計に特化したソフトだから、
安心して使える、気がする。
* * *
午後の乱数生成課題のワークショップは、
聴衆がまばらで、これは外したかなぁと思ったが、
日本の乱数生成課題の大家的な先生のお話が聞けて、
とてもよかった。
大家、というかたぶんその人たちのグループ以外で
乱数生成課題をやっているところはないんだと思うけど。
海外でもRandom Number Generation Task(RNG Task)はほとんど
やられていなそうだし。
それでも、RNG課題がワーキングメモリーを調べるのに
有力な手法であるとか、
RNG課題をするためのわりと厳密なモデルができていることとか、
ポアソン分布よりも弱い伝搬のあるデなんとかかんとか分布に
よく合うとか、そういう話が聞けて、勉強になった。
帰ったら乱数生成課題をやろうと思う。
* * *
夕方の講演はめぼしいものがなかったので宿に戻った。
慌ただしく昨日は入れなかったお風呂に入り、
コインランドリーで洗濯をした。
着替えは一日分しかもってきてなかったりする。
この宿(札幌ハウスユースホステル)は
建物の古さは目立つものの、
掃除は行き届いてけっこう衛生的なので目をつぶることができる。
試してみたら無線LANが入ったし、100円のコインロッカーもあるし、
一泊3150円だから、けっこういいかもしれない。
しかし、北大を歩いていたら芝生があちこちにあって、
野宿できそうだなーとか思ってしまって、
そう思うと3150円はやはり高い気がしてきたのだった。
* * *
夜は一人でスープカレー。
孤独が身に沁みました。