フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode

The Destination is unknown. The Journey is the Reward.
Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

Aphasia in Away

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もうオレはどこに行っても平気だー、と思っていたけど、
平気なだけで、無力なのは変わってない。

***

花見の後は車をしかるべき場所まで移動して、その日は眠り、
次の日、三鷹経由ですずかけ台まで行った。

グーグルマップで3種類ぐらい地図を表示させて、
PCを助手席において走った。
それでもすずかけ台までいけた。

途中、いくつも桜並木があった。
散り始めていて、花びらが雪みたいだった。
落ちた花びらは風に吹かれて、舞い、ころがり、
ピンクの小さな貝殻のようだった。

車ですずかけ台のキャンパスに入ったことはなかったので、
ちゃんと入れてもらえるかどうか分からなかったけれど、
簡単な手続きで入れてもらえた。

すずかけ台D部屋に花見の飲み残しのお酒と乾きものを置いた。
大量に酒が余っていて、
これを幹事の報酬として独り占めしてしまおうか、と思ったが、
それよりもっと価値のある使い方があるだろうと思って、
すずかけ台においた。
「酒の肴に論文を読む会」とかやろうかしらん、と画策中。

***

昨日は有楽町の国際フォーラムにアートフェア東京を見に行った。
アートの見本市で、いろんなギャラリーがブースを立てて出店していた。
こんなにギャラリーがあるものなのか、というのが一つの発見だった。
たくさんの作家の作品を見ることができてよかった。
中には気に入った作品もあり。でも、作者とかタイトルとかわすれてしまった。

作品は数万円であったり、数十万円だったりして、
無理して買えないこともない。
だけど、問題は買ったものを飾る場所がないということである。
その作品にふさわしい空間を作って、
その作品をそこに置き、それを維持し、
そうしてその作品を時折めでる心の余裕も持ち合わせてなくてはならない。

***

1年前からか、半年前からか、"場"を作りたいと思っていた。
ずーっと、独りでいること、独りになること、独りでやること、にこだわっていて、
人と一緒に何かやるということを嫌っていた。
それが、"場"を作って、いろんなひとを共存させて、
何か生み出したいと、最近思う。
面白いことをやりそうな人を惹きつけられるような場を作りたいと思う。
他者が介することでどうしよもない不確実性がうまれて、
それがとてもわくわくすることだと気付いたからだと思う。

***

アートフェア東京のあと、銀座で寿司を食ってから新宿に移動した。
なんか二丁目の論壇バーで朗読会があって、それの欠員がでたので、
その補充という形でその朗読会にでることに。
朗読会といっても、参加者がみんなで何かを朗読するわけじゃなくて、
作家の方をお招きして、その方にご自分の作品を朗読してもらうのを聞く、
というものらしい。
作家の方は3名いらして、
残念ながらそのうちの1人しか知ってる作家さんはいなかった。

知っている作家さんはこないだえらい賞をとられた川上さんで、
戦争花嫁という(彼女いわく)短い長編小説を朗読された。

その論壇バーも朗読会も、自分にとっては完全にアウェーで、
なにがなんだかよくわからなかった。
何をどう感じて考えればいいのか皆目わからなかった。
だからただただ押し黙るしかなかった。

この世には、まだまだ自分が無力でしかいられない場所があって、
それはすっげー不愉快千万なことなので、
「世界はオレのものだ」と叫ぶ営みはまだまだ続けないといけないと思った。
今いる場所で自由気ままに振る舞えるようになったので、
「自由だ」と思ったりしたのもつかの間だった。

でもそう、自由や幸せというのは束の間でいい。
自由はそのうち飽きるし、幸せはオレの目標ではない。

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