フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode

The Destination is unknown. The Journey is the Reward.
Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

映画: 2009年アーカイブ

東のエデン

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東のエデンの劇場版1作目(The King of Eden)を
何の予備知識もなくみたわけだけど、
それでも十分に楽しめたし、ストーリーについていけないということはなかった。

そういう視聴者も想定して作られているのであろうか?

まず驚いたのが、伝統的な作画の絵とCGを使った3Dの絵が
かなりシームレスになっていたこと。
エヴァ破だと、そういう視点で見ていなくても
「ああ、ここはCG使っているなぁ」という感想が
自然と立ち上がってきてしまったけれど、
今回はそういう感想が立ち上がる頻度がすごくすくなかった。

それからガラスに映ったこちら側の景色とガラスの向こうの景色の
繊細な表現が非常にリアルで、しかも印象的だった。
あの繊細さはいままでのガラスの表現を凌駕していると思うし、
単にリアルなわけではなくて、実写よりもロマンティックになっている。

その他、門外漢なので詳しくわからないけど、
映像表現としてエヴァ破やサマーウォーズの上をいっていると思った。

それから、作品の中身についてだけど、
あの世界観は好きだし、プロットも違和感を感じなかった。
サマーウォーズだと観ていていろいろと突っ込みたくなってしまって、
そのせいで作品の中に没入できなかったのだけど、
今回の作品はテレビシリーズを知らないのにも関わらず、
没入できたし、気に入った。

帰ってきてからYouTubeでテレビシリーズを全部見てしまった。
それで再び驚いた。
あの映像は地上波でやってるテレビのアニメーションの質としては
あり得ないほど上質なものになっている。
あれはテレビ規模ではなくて、
映画規模の予算があってはじめて成立する映像のクオリティーだと思う。
それが全話に渡ってそのクオリティーが維持されている。
すごい作品だと思った。

それからテレビシリーズをみてわかったのだけど、
テレビシリーズと今回の映画はある種の円環構造になっていて、
面白い仕掛けになっていると思う。
原作なしでああいう知的に面白いシナリオのアニメ作品としては、
エヴァ以来のすごい作品なのではないかと思ってしまった。

劇場版2作目(1月の公開予定が3月に延期)が楽しみ。

オンバーク、あるいはマッハ!!!!!!!!

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香港に行っていて聞けなかったシネマハスラーを聞いた。

チョコレートファイター
宇多丸氏大絶賛で断然みたくなる。
同じ監督の前の作品の「マッハ!!!!!!!!」が最高に面白かったので、
このチョコレートファイターも期待大。

ところが、上映館を調べると、
東京では2つしかやっていなくて、
そのどちらも上映時間は9時代の1回のみ。

ひどい、何この扱い。
すぐにでも見に行きたい勢いだったので、
視聴欲をもてあまし、
仕方なく「マッハ!!!!!!!!」を見直して我慢することに。

TSUTAYAでレンタル。
前に見たのは学部3年生のころか。

相変わらずinsular cortexが激しく活動する映像であった。
(痛そーな描写満載)
ストリートファイターを地でいってる。

同時に、人間の身体の可能性にはっとさせられる。
トニー・ジャーの鍛えられた身体という条件付きだけれど、
人の体はあれぐらいタフで、
重力からも自由でいられる。

あんな風に舞うように体が動けば、
人生のどんな災厄も華麗にすり抜けられそうな気がする。
そんなメタファーを想起する。
それでもすり抜けられなければ、
地割れを起こしそうな蹴りを叩きつけてねじ伏せて。

* * *

そういえば、しばらく前に「グラン・トリノ」も見たんだけど、
あれも素晴らしい映画だった。

邂逅と再生と成長と死の映画。

素晴らしすぎて、どんな批評も蛇足だと思った。

GWは終了しました。

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ゴールデンウィークは終わったのか。そうか。

先週の土曜日(5/2)に奥さんの実家からお義母さんと弟さんが来て、都内をあちこち回って、てんやわんやだったけれど楽しい一泊二日であった。 今朝、コストコで買ってきたマフィンをやっと食べ終わった。

ゴールデンウィーク最後の二日(5/5,6)はバイトで、 二週間ぐらいの懸案事項のポスター制作が完了した。 まだ少し微調整が残っているけれど、やっとプログラマに復帰できる。

この連休中に映画を2本みました。 Red Cliff Part 1とBurn after reading。 どちらも楽しめた。

昨日はゼミ。 読もうと思ってpendingだった論文が以下3つで、

ラボのメンバーにとって新奇性の高い話題は3番目だろうと判断し、それを紹介。乱数生成課題を半側空間無視の患者さんに対して行ったという論文。いま思うと、他の論文にしてたら分量的に読みが間に合わなかったのではないかと思う。

今回は、自分の発表にしては珍しく、笑いがとれた。

首を振りながらRNGをやるの?(笑)

とか、

被験者の平均年齢が63歳って(笑)

とか、

で、null resultなんだ?(笑)

など。

石川の紹介した論文のLast authorのHaggardのページをみると、精力的にいろいろな研究をしているのがわかる。

この論文が面白そうだ。

Feelings of control: contingency determines experience of action.

過去の履歴を見返すとゼミの担当になったのは2/25, 12/8, 9/1, 5/26で、その少なさにびっくりした。 これからは月1でゼミの担当をするぐらいの気概をもつことにしよう。

もはやD2なのである。もう言い訳のできない学年だ。

レッドクリフ part 1

Burn after reading

CIA man

Burn after readingのエンディングでかかる。

like water ec*tacy

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神田にある如水会館というところで、
普段のランチよりは少し割高の、
だけど本来のその料理の価格にしては大幅に割安のランチを食べた。

スモークサーモンとスズキのマリネ
はまぐりと白魚のスープ
牛ヒレ肉のステーキ
デザート
コーヒー

奥さんと、うめーうめー言いながら食べた。

その後、品川で映画をば。
ヤッターマン。
最近のCGはすごいんだなーと思った。
グラビアアイドルの写真が
フォトレタッチソフトでいろいろ修正されて美化されるみたいに、
CGで役者の演技を上手に見せられるような時代が
早晩来るのではないか、という皮肉を考えた。

制作者がヤッターマンという作品を通してどんな映画を作ろうとしたのか、
その意図のようなものは感じ取れたのだけど、
でもその意図を達成することにどれくらい意味があるのかはわからなかった。

*  *  *

こないだのことが気になって、
帰ってきてから奥さんの本棚をガサゴソと漁る。

あった。

プロセス・アイ
茂木健一郎

いつか読もう、と思ってのびのびになっていたのだけど、
この間の日記でも書いたように、
デジャ・ブを感じるぐらい自分に重なる記述を見つけて、
それで俄然、読んでみたくなった。

少し読んでみて、軽く驚いた。
いつもの茂木さんの文体ではないから。

ズバズバとまるではじめから切れ目がついていたかのような鋭利さで、
情景や心境を表現していく。
表現と内容がぴったりとマッチしているので、
一行一行がスッスッと頭に難なく入ってくる。

これを読んだ後だと、クオリア日記の文体が異様に緩慢に見える。
異様に、というのは生身の茂木さんの口調に近い
速度と切れ味があるから。

物語はチュニジアからはじまる。
しばらくは、本を読める時間ができるのが待ち遠しくなりそうだ。

CHE: Part Two

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有楽町で「チェ 28歳の革命」の続編、「チェ 39歳別れの手紙」を見た。
「チェ 28歳の革命」の方は渋谷でみたのだけど、
その時はとても混雑していて観ようと思っていた回は満席で
次の回まで待たなければならなかった。

今回は、開始時間すれすれにチケットを買って入っても
半分以上空席があるという状態だった。

「チェ 39歳別れの手紙」はボリビアでのゲリラ戦の様子を描く。
ゲバラのゲリラ軍はどんどん追い詰められていき、
最後はゲバラは戦闘で負傷し弾薬も尽き逃げ切れず、
拘束され銃殺される。

そもそも多くない仲間がひとりまたひとりと戦死し、
追い詰められていく様は悲痛だった。

ゲバラは日増しに絶望的になっていく戦況の中で
一度も弱音を吐いたり悲観的な発言をしたりしなかった。
ただの一度も。

映画だから、といえばそれまでだが、
ゲバラという人は本当にそういうネガティブな発言は
しなかったのではないかと思う。

「俺たち、もうダメかもな」

「最後に、あいつらに目にものみせてやろうぜ」

「死ぬな!なんとしても生きるんだ!」

我ながら陳腐な台詞を書いているけど、
そういう類の戦争映画ではありがちな、
悲観的な感傷に酔ったり、
ヒロイックな演出をしたり、
激情に身を任せたり、
そういう発言が皆無だった。

悲観的な言葉や自虐的な言葉には人を酔わせて
ある種の感覚を麻痺させる力がある。
まともでいたら精神が耐えられないような状況で、
人はその力を借りて正気を保とうとする。
なんらかの理性を犠牲にして。

ゲバラはその誘惑には決して屈しなかった。
ネガティブな言葉がもつ諦念の発生と思考停止をよく理解していたのだと思う。
ゲバラは繊細な人だから、
仲間の死や作戦の失敗に関して人一倍感じることが多かったはずだが、
それでも身体を突き抜ける激情に耐え、
合理性をわすれなかった。

戦況が悪化しているときにすべきは、
それを嘆き悲観することではなく、
それを改善するために考え、行動すること。

仲間が死んだときにすべきことは、
泣き悲しむことではなく、
埋葬をし、いなくなった仲間の分を補うため
新たな隊の編成を考えそれを組織すること。

ゲバラのその強靱な精神性に胸をうたれた。

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