The Destination is unknown. The Journey is the Reward.

Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0190217 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

映画: 2012年アーカイブ

プレイヤーとマネージャーの異なるレイヤー

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アメリカで活躍している日本人選手が、
渡米後ずっと在籍していたチームから、別のチームに移籍したっていう
ニュースを聞いて、「マネーボール」という映画のことを思い出した。

マネーボールはブラピが主演の映画で野球にまつわるもの。
野球映画の場合は選手やプレイに焦点が行くが、
その映画はジェネラルマネージャー(GM)に焦点を当てられている。

普通の野球映画なら、
チームの軋轢と友情とか、手に汗握る決勝戦とか、
地獄の特訓とそれに耐える選手たちとか、そういう描き方をするけど、
プレイをしないGMに焦点が当てられているため、
まったく違う描き方がされている。

映画の中でブラッド・ピット扮するそのGMがやっていたのは、
ひたすら選手を売り買いすることだった。

野球を、「27回アウトを取られるまで終わらない競技」と定義し、
有限の予算の中で選手をやりくりして優勝を目指す。

もうそのやり方がいままでの自分の(拙い)野球観をひっくり返すものだった。
野球はチームが一丸となって一戦一戦を必死で戦い、
チームメイトは家族のようなもので、
ちょっとやそっとじゃその絆はゆるぎはしない。

そんな風に思っていたが、
選手もマネージャーもチームの勝利を望んでいるが、
各々のたくらみの方向は異なっている。

選手は年俸が高いところに行くし、クビにされたら立ち去るしか無い。
GMはお買い得な選手がいれば買うし、良い値がついた選手は売る。

GMはプレーに口出しをできない。
プレーは選手と監督の裁量が圧倒的だ。
だからGMがメインの投手にしようと思って獲得した選手も、
監督が不適切と判断したら起用されない。
GMがいくら監督を諭しても、監督はその選手を使おうとしない。
そしてその判断をGMは強制的に覆すことはできない。

GMにできるのはあくまでどの選手を雇い、どの選手を解雇するか。
それも無限の予算があれば高くてもよい選手ばかり買えばいいが、
有限の予算の中ではその枠内でしかよい選手を獲得できない。

そうやって、冷徹に選手を、切った貼ったしていく野球劇が新鮮だったし、
その姿に自分を重ねたりするのだった。
野球のGMがやっていることは、会社の経営者がやっていることと同じで、
自らが最善と信じる決断を次々に繰り出して行く姿に共感をした。
あんな風に、ストイックに確信を持ってすばやく行動できたらいいのにと。

「マネーボール」という映画で、野球をそういう視点からみることを覚えたので、
最初に述べたメジャーリーグでの日本人選手の移籍のニュースを聞いて、
その選手が移籍を言い渡される様子がなんとなく浮かんだ。

ニュースからはそれ以上のことはわからないし、
その移籍劇の背後にはもっとウェットなやり取りがあるのかもしれないが、
元のチームを離れる事情があり、新しいチームに受け容れられる事実があるのだ。

その選手がどんなに有能で、どんなに人気があって、
どんなに素晴らしい人物でも、そういう要素とは全然違う要素で、
ものごとは決まってしまう場合がある。
というかそんなのばっかだ。

その現実を受け容れた自分を、
今回のことで確認した。

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