フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode

The Destination is unknown. The Journey is the Reward.
Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode

2012年12月アーカイブ

岐路に立つ日本 Japan at a crossroads.

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茂木健一郎さんの英文ブログ「Qualia Journal」に掲載された記事
Japan at a crossroads.」の翻訳です。
あまり自信がないですが、
もし意味的な間違いがあったら最優先でお知らせください。
よりよい表現の提案があれば是非ご教授いただければと思います。

野澤真一 Twitter


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岐路に立つ日本 Japan at a crossroads.

Japan is at a crossroads. As the nation embraces itself in the run-up to the general election to be held on 16th December, the future of the nation is hanging on a very delicate and potentially volatile balance. So much is at stake.

日本は分岐点にいる。12月16日に総選挙が行われるが、この国の未来はとても危ういバランスの上にある。とても多くのことが、この選挙にかかっている。

As this essay is not about naming and finger-pointing, here I do without any specific mentions of the political parties. I am writing thus not in fear of offending somebody, or in the hope of affecting the results of the election in my own trivial and negligible ways. I am choosing this particular style in the recognition that anyone could alter his or her system of thoughts, so that naming is not really necessary or appropriate.

ここで書こうとしていることは、特定の人や政党を名指しで批判したり支持したりということではないので、それらに対する気遣いなしに書くことができる。だから、誰かを非難することになるかもしれないと恐れたりする心配はないし、この小さなエッセイで選挙に何がしかの影響を与えたいと望んでいるわけでもない。この形式を選んだのは、誰もがその人の考え方の体系を変えることができるという信念に基づいていて、だからこそ名指しで議論することは必要ではないし、適切でもない。

It is understandable that Japanese politics is leaning towards the conservative at the moment. A psychological mechanism called “mortality salience” suggests that when people become aware of life-threatening situations, circumstances suggesting their own mortalities, they tend to protect themselves with conservative values. Immediately after the September 11th attacks, for example, the support for the Bush administration, which preached conservative policies, jumped up. How it affected the results of the presidential election in 2012 is now history.

日本の政治がいままさに保守的な方向に傾いて行っていることは、無理からぬことだ。心理学で「死の顕現性( mortality salience )」と呼ばれているメカニズムがある。それは、人が死の恐怖に脅かされ自らの死を自覚すると、自らを守るために保守的な立場をとりやすい心の働きをいう。911の直後に、保守的政策を推し進めるブッシュ政権の支持が急拡大したのがその例である。そのことが2012年の大統領選挙にどのような影響を与えたかについては、いまや歴史が証明している。

It is understandable that, in the wake of the Great East Japan Earthquake and tsunami, and the incident at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant last year, the Japanese people are finding conservative values attractive. The political parties projected to win the General Election tend to put forward conservative and nationalist policies, including the revision of the progressive Constitution of Japan enacted after the defeat in Second World War.

昨年の東日本大震災や福島第一原子力発電所の事故を目の当たりにした日本人が、保守的な考え方に引きつけられるのは無理からぬことである。総選挙で勝利すると目される政党は、第二次世界大戦後に制定された進歩的な日本国憲法を改憲しようとしており、保守的で国枠主義的な方向に向かっている。

To recognize and appreciate one’s unique historic and cultural heritage cannot be a bad thing. It is also practical, from time to time, to realize that people’s behavior cannot be changed overnight. Conservatism, at its best, recognizes that it is not possible to change the nature of people overnight, as progressive arguments sometimes seem to suggest.

ある人の唯一無二の歴史的・文化的な遺産を認識し価値を理解することが、悪いことであるはずがない。また、人は一晩では変われない、ということを時に思い出すことも有用である。保守主義の最良の部分は、人間の性質は一晩やそこらでは変わることができないという認識であり、積極論において時々示唆しているように見える。

That some Japanese politicians are stressing the merits of traditional Japanese values is both understandable and appreciable. In a time of recognized national crisis such as this, it is only human nature to emphasize Japanese values, both real and imagined, against those of the neighbors, such as Korea and China. The real question is, however, whether it is wise to do so, especially to the degree that ethnic and cultural diversity is threatened.

一部の日本の政治家は伝統的な日本の価値観の有用性を強調しているが、それは理解できるし、意義のあることだ。現在のような国家的危機が認識されている時期に、真のものも想像上のものも含めて日本的価値観を強調し、韓国や中国といった隣国に対抗しようとするのは、唯一の人間の本性である。

We live in a globalized world. Connecting beyond and overcoming national borders is the name of the game. The equation for prosperity has changed. The internet has literally redrawn the map of human activities on the surface of the earth. The search for talents has also become global. It makes sense to be lenient to ethnic diversity, not only in human rights perspectives but also from economic points of view. A Syrian student fathered Steve Jobs. Sergey Brin was born in Russia. Taiwanese entrepreneurs were involved in the founding of Yahoo and youtube.

我々は、グローバル化された世界に生きている。それは、国家の枠組みを超えてつながることである。繁栄のための方程式は変わった。インターネットが、地球上で起こる人間活動の地図を文字通り描き直した。新しい才能を発掘する行為もグローバルになった。民族的多様性を受け入れることが、人権の問題だけでなく、経済的な観点からも意味のあることとなった。シリアの学生がスティーブ・ジョブズの父となった。セルゲイ・ブリンはロシアで生まれた。台湾の企業家が、ヤフーとYouTubeの設立に携わった。

In this age of small world networks, no nation succeeds by preaching nationalistic values. The great paradox is that a nation thrives to the degree it is able to refrain from nationalistic sentiments and open its doors to the diversity of world at large.

スモールワールドネットワークの今の時代に、国枠主義的な価値観によって成功した国家はない。偉大なるパラドックスは、国の繁栄は、国枠主義的感情を抑え、広い世界の多様性に門戸を開くことができるその程にかかっているということだ。

It is certainly true that Japan has had its share of entrepreneurs of ethnic minorities. Mr. Masayoshi Son of Softbank is one of the most luminous examples. The most remarkable thing, however, is not how Mr. Son managed to overachieve. The real question is why there aren’t more cases like Mr. Son.

日本には、民族的な少数派の起業家が一定の割合を占めていることは、確かな真実である。ソフトバンクの孫正義氏がそのもっとも輝かしい例である。しかし、最も注目すべき点は、孫氏がその逆風を如何に克服したかではない。本当の問いは、なぜ孫氏のような成功者がその後現れないのかということである。

Japan has come to a crossroads. One road leads to more openness, embracement of the cultural and ethnic diversity, and economic prosperity. I don’t think the other road is worth mentioning here. I for one believe that Japan would never take that road.

日本は岐路に立っている。片方の道は、より開放的で文化と民族の多様性を受容し、経済的繁栄につながる道である。もう一つの道はあえてここで述べる必要はないだろう。私個人としては、日本がその道を決して選ばないと信じている。

埼玉三区からの立候補者

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いよいよ総選挙である。

自分が住んでいる越谷市は、お隣の草加市と併せて埼玉第三区になる。

今回の候補者は5名。

  1. 黄川田 仁志 (自民党)     42才  [HP]
  2. 細川 律夫  (民主党)     69才  [HP]
  3. 広瀬 伸一   (共産党)     56才  [HP]
  4. 宮瀬 英治  (みんなの党)  35才  [HP]
  5. 谷古宇 勘司 (維新の会)    62才  [HP]

なんとまあびっくりなラインナップになった。
この中から1人だけが当選となる。

2009年8月の前回の衆議院議員選挙は下記の三名の立候補だったのに、
共産、みんな、維新の3党が候補を立てたのだから驚きだ。

  1. 細川律夫 民主党 [当選]  60%
  2. 今井 宏 自民党     37.1%
  3. 飯田 剛 幸福実現党   2.9%

細川律夫氏は、民主党で2010年から2011年まで厚生労働大臣をやっていて、
国会のニュースなどでもその姿が映ったりしていた。
細川律夫氏の息子さんは元越谷市議で、2011年4月の地方統一選挙で
埼玉県議会議員に立候補したものの落選してしまった。

前回の衆議院選挙では自民党から今井 宏氏が出たが、
今井氏は引退し、黄川田氏が後任に着いた。
黄川田氏は数年前から地道に地元を回って支持拡大に努めており、
私も何度かお会いしたことがある。

広瀬 伸一氏は共産党からの立候補で、それ以外の情報は僕はもっていない。
Webページもないのでネットにはほとんど情報がない。

宮瀬 英治氏は35歳の若さでの立候補であり、若者としてはその年齢だけで
共感してしまう。
Webページをみると、海外でのNPOの活動実績と
ベネッセに勤めているということがわかる。
埼玉県議の藤沢議員と一緒に朝の街頭演説をしているところに出くわし、
藤沢議員と顔見知りだったのでご挨拶した。

谷古宇 勘司氏はもとは自民党の埼玉県議会議員だったようである。
Webページをみるといいまだに自民党と書いてあるが、
維新の会からの出馬である。
逆三角形の形のお顔をみて思わず吹き出してしまった(失礼)
草加の方なので、私は全然しらなかったがたぶんそちらの地域では
それなりの支持があるのだと思う。

12/3に越谷市青年会議所が主催の公開討論会があって、
それを途中参加だが見てきた。
5人の立候補(予定)者が登壇し、
司会者が各人に質問を投げ、各人が答えるという形式で、
立候補者同士の議論はなかった。
もっと宣伝をして多くの人が見てくれればいいのにと思った。

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(追記 2012/12/17)

選挙が終了して結果がでたので、書いておきます。

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  1. 黄川田 仁志 (自民党)     52,375票 
  2. 細川 律夫  (民主党)     38,042票  
  3. 宮瀬 英治  (みんなの党)  22,141票  
  4. 谷古宇 勘司 (維新の会)    21,876票  
  5. 広瀬 伸一   (共産党)     8,972票  

上記の票数を合計すると 143,406票

しかし、全投票者数は 148,973票

この差は何かというと、無効票であり、それが 5,567票
全投票者数の3.7%に当たる票が無効となってしまった模様。

埼玉第三区の有権者数は 264,765人
今回の投票率は 56.27%

上記の、候補者の中で、比例区の方で当選している人はいないかと確認してみたが、
比例区で当選した人はいなかった。

比例区と重複立候補していたのは、当選した黄川田 仁志氏の他に、
細川 律夫氏、宮瀬 英治氏、谷古宇 勘司氏だが、
いずれも、比例区での当選は確認できなかった。

参照:衆議院議員総選挙 開票結果 [越谷市]

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